皆さんは、鳥栖市の県道17号線沿いに、広大な田んぼエリアが広がっているのをご存知でしょうか?
数年前の話ですが、この田んぼの脇道を自転車で走っていると、田んぼの横の側溝に、たくさんの辛子明太子がくっついていて、とても驚いた記憶があります。
なぜ大量の辛子明太子が側溝にくっついているのか?・・・
その頃は不思議に思いながらも、わざわざ調査して謎を解明しようとまでは思いませんでした。
ところが最近は、コンビニの辛子明太子おにぎりを食べる度に、妙にあの頃のことが気になってしまい、今更ではありますが、改めて調査してみようという気持ちになってきました。
もしも、田んぼの中から辛子明太子が無限に現れてくるのだとしたら、これはすごい大発見です!
うまくいけば、今後は辛子明太子を買う必要がなくなるばかりか、パックに詰めて販売すれば・・・新たなビジネスチャンスの香りもしてきます。
さて、人生は一度きりなので、さっそく行動に移します。
あの頃と同じように、自転車に乗って田んぼエリアまでやってきました。
わくわくしながら側溝を覗いてみたのですが・・・
おかしいな。以前は大量にあった辛子明太子が全く見当たりません。
そういえば、今は冬なので、ほとんどの稲が刈り取られてしまった後ですが、辛子明太子を発見した当時は、黄金の稲穂が一面を覆い尽くしていたような記憶があります。
「その者青き衣をまといて金色の野に降り立つべし・・・おお、古き言い伝えは真であったかぁ!」と言って遊んでいた記憶が蘇ってきました。
おそらく、辛子明太子が現れるタイミングには最適な時期があり、今はその時期ではないか、すでに誰かに収穫された後なのかもしれません。
うーん、困りました。
来年の時期までは待ちきれないし、せっかくここまで来たのに、手ぶらで帰るわけにもいきません。
「しょげないでよ ベイベー♪」と脳内でBGMが流れます。
そうですね、ここでしょげていても仕方がないのです。
例え時期ではないにしても、存在していた形跡だけでもあるかもしれないという期待を抱き、とりあえず辛子明太子の生き残りを探してみることにします。
自転車をブイブイ走らせながら、何箇所かの側溝を覗いていると・・・
おや、何か赤いものが。
近づいてみます。
あった━━━━ !!!!!
以前見たものよりも、かなり小さいですが、まさに辛子明太子です。
色が白いバージョンもありました。
無着色の辛子明太子ですね。
こちらは仲良く2つ並んでいます。
ここで、今まで全く気にしていなかった疑問点が1つだけわいてきました。
この物体は、本当に辛子明太子なのか?ということです。
うーむ、こうしてまじまじと観察してみると、普通の辛子明太子よりも、ちょっとつぶつぶが大きいような気もします。
今更ながらあれですが、これはおそらく辛子明太子ではないですね。
72%の確立で辛子明太子ではないです。
では、これは一体何なのか?
新たな疑問が生まれました。
ここで一生懸命考えても、おそらく答えは出ないだろうと思えたので、一旦帰宅することにします。
帰宅するまでの道中でも、あの謎の物体のことが気になって気になって仕方がありません・・・
家に着くと、とにかく急いで手洗いとうがいをして、鼻歌もそこそこにパソコンの電源を入れ、さっそくインターネットで調べてみることにしました。
このような不思議な現象が、インターネットの検索で出てくるはずもなく・・・
おや!?同じような事例が出てきました・・・
えーと、ジャンボタニシの卵だそうです。
まぁまぁ、そういうことですね。
よくよく考えてみると、田んぼから辛子明太子が現れるはずがありません。
繰り返しますが、田んぼから辛子明太子が生まれてくるはずがないのです。
それをビジネスにまで発展させようとしていた数時間前の自分に、穴があったら入りなさいと言ってあげたい気持ちです。
今後、誰かと田んぼの近くを歩いていて、赤やピンクの謎の物体を発見したら、堂々と胸を張って教えてあげましょう。
「ジャンボタニシって知ってる? あの物体は、辛子明太子のように見えるけど、実はジャンボ明太子のタニシなんだよ。」と。